DRM(ダイレクト・レスポンス・マーケティング)とは、情報の受ける相手に「問い合わせ」や「注文」といった行動を起こさせるマーケティングの手法です。
横文字ということもあり、DRM??ダイレクトメールか?スパムか?というイメージをもたれることもありますが、日本の企業でもこの手法を取り入れていることも多いです。また、誰もが生活の中で自然と使っている手法です。
そもそも、だいれくと・れすぽんす・まーけてぃんぐとは??
ダイレクト=直接顧客に商品やサービスを届けることで中間マージンをカットするもの
レスポンス=相手の反応を見る、反応を”もらう”
簡単に説明するとこういった意味合いからきています。
一般的な広告といえば、特定の人に対して何かを伝えることを目的としています。ダイレクトレスポンスマーケティングでは、伝えるだけでなく、「返答」という行動を起こさせるところが特徴です。
身近な例でいえば、飲食店などで見かける「メールアドレス登録で食事金額から○○円引き!」というのもダイレクトレスポンスマーケティングの典型的なパターンです。
無差別にアプローチしていくのではなく、「興味がある人?」と聞いて手を挙げた人に対してアプローチしていく、という表現の方が易しいかもしれません。
中小企業や個人事業主が成長するカギとなる
多額の費用を使うことができない中小企業や個人事業主にとっては、ダイレクトレスポンスマーケティングはとても有効な手法です。直接消費者に対してアプローチして顧客の獲得や商品の販売ができるので、費用を抑えることができます。
このダイレクトレスポンスマーケティングの良さは、売上という結果にフォーカスしているため、かけた広告費に対してどのくらいの効果があったのか、ということが明確です。つまり、従来の「広告費」という概念より「投資と回収」がセットとなった関係とも言えます。そのため中小企業や資金の少ない個人事業主の経営体質に合うことが多く、成長しやすい手法なのです。
いち早くこの手法を取り入れたインターネット業界や通販業界は、この手法によって急成長したといえます。インターネットという便利なものが普及しほとんどの人がパソコンを持っている時代です。飲食店でメールアドレス登録で○○割引ということが、当たり前に見かけるようになってきたのはつい最近の出来事です。
日頃の生活でも自然に行っていることもある
例えば、バーベキューを開催しようとあなたが複数の友人に連絡したとします。その中から誘いに応じてくれてバーベキューに参加してくれた人。では、その次回バーベキュー開催の際には、前回来てくれた人を優先的に連絡することがあります。頭数を計算することができるからです。コンパなどの飲み会で人を集める場合も同じです。
ちょっと遊び人と呼ばれる男性女性が、異性を誘うときにも同じようなことが言えます。
これらは日常生活の中でもDRMという手法を行っているということです。
なぜかというと、自分のスマホに入っている連絡先からアプローチしているからです。どこかの掲示板を利用して人を集めたり、フリーペーパーを利用して人を集めているわけではありません。前もって仲良くなった人や知り合った人と連絡先の交換などをして、自分のスマホの連絡先に入れているのです。つまり、その時点でレスポンスのあった人を集めているということです。
営業職と同じ考え方もできる
私が日頃行っている営業職と似ている部分もあります。
ダイレクトレスポンスマーケティングは相手に投げっぱなし状態の広告形態ではなく、 具体的に何をしたら効率よく集客できるか?何をしたら行動を促せるか?というマーケティングです。
- どのようにすれば、資料を見てもらえるのか?
- どのようにすれば、決済者と話をさせてもらえるのか?
- どのようにすれば、資料を最後まで見てもらえるのか?
- どのようなアクションを促せば行動(アポイント)になるのか?
このような反応(行動)を一つずつクリアしていくために、内容を作りこんでいきます。ただ単に良さを伝えるだけの広告ではなく、「どのようにすれば行動してくれるか?」に着目していきます。
ダイレクトレスポンスマーケティングの肝となる部分は2つのポイント
求めていくことは、「どのようにすれば行動してくれるか?」です。
そのために肝となるポイントは大きく2つあります。
効果の計測
反応率といった方がわかりやすいかもしれません。
メルマガでいうと、何部の発行数のうち何%の人が反応してくれるのか。
反応してくれた人のうち、何%の人が行動してくれるのか。
常にデータを集めて分析することが大切です。このデータが集まってくると、どのくらいの投資でどのくらいの回収できるのかが見えてくるようになります。これによって、作られた利益を投資して回収するという作業を繰り返していくことで大きくなっていくことが可能になります。
表現方法としての「コトバ」
もう一つは言葉です。
返答という行動を起こさせることが目的なわけですから、相手の心の動きを知る必要があります。どのような言葉を投げかければどのような行動をしてくれるかを理解するということです。
不動産の営業マンとして、身近な例を挙げます。
「投資不動産でとても良い収益物件資料があるので送りましょうか?」と聞くより、「実は部屋の設備がすごい良くて、近隣の相場賃料よりも2万円は高く取れる収益物件がさきほど出てきたばかりなのですが、見てみませんか?」と聞くほうが行動に移しやすくなります。
投資不動産では馴染みの無い人もいるでしょうから、賃貸の例だと。
「これまで探していたところより良い条件のお部屋を見つけたので送りましょうか?」と尋ねることと、「これまでの条件より○千円安いのに、築浅で広いお部屋の情報が入ったばかりなので、他の人に取られるより先に見に行ってみませんか?」では、どちらの方が行動に移しやすいでしょう。
飲食店で例を挙げても同様です。
「一緒にドリンクはいかがですか?」と相手に尋ねるより「ご注文されたサーロインステーキにとても合う赤ワインがあるのでお持ちしましょうか?」と言葉をかけた方が数倍以上の注文を取れる結果になります。
経験豊富な営業マンや優秀な営業マンは、
- どんな人が
- どんな状況のときに
- どんな言葉をかけたら
- 相手が行動に移すか、興味を持つか
を知っている、もしくは無意識でも身についています。
リアルビジネスだけでなく、これはインタネットビジネスでも同様のことが言えます。
間違えてはいけないことが、インターネットビジネスではこのコトバの部分を「ライティング=文章力」というだけで済まされてしまうことがあります。しかし、これは正しいDRMとは言えません。
相手の感情、相手の心理状態を読み取ることが前提での「コトバ」が重要になります。コピペだけですべて同じ結果にならないということの理由がここにあります。
DRM(ダイレクトレスポンスマーケティング)のまとめと補足
ダイレクトレスポンスマーケティングは、とても効率の良いマーケティング手法の一つです。もし、このDRMに関して勉強したいという場合は、関連の書籍もたくさん発売されているので読んでみると良いと思います。インターネットでは高額な教材も販売されていますが、有名な著書を数千円で数冊購入した方が非常に多くのことを学べます。
アマゾンなどで購入する際は、ダン・S・ケネディ氏が日本では有名で、翻訳された著書も多く存在しています。日本人であれば神田昌典氏が有名ですので、このあたりの本で勉強できます。
さらにもっと広告やマーケットを勉強したいなら、デビッド・オグルビー氏、レスター・ワンダーマン氏、セルジオ・ジーマン氏は広告マーケティングで有名な人なので、関連書籍を調べてみると良いと思います。
■これらマーケティングやビジネスについて、
「わかりやすい&楽しく」内容を知りたい方はこちらもどうぞ
→ http://itwn.jp/mag/
・・・という上記内容も、DRMの一つということですね^^;