レンタルサーバーのロリポップで法人名義での契約が可能になりました。
これまでは個人名義しか許されていなかったのに一転しました。
ロリポップといえば、先日利用規約の改定があったばかりです。
→(参考)「ツイッターアカウントなどの売買や譲渡が禁止」
その利用規約の改定された項目の中で、ロリポップアカウントの譲渡禁止という項目も含まれていました。つまり、名義変更が不可能ということになります。
そもそも、ロリポップでは、法人名義の利用ができないため、法人利用でも代表者名や担当者名にする必要がありました。
法人名義が利用できないのは致命的だった
法人名で利用できないというのは致命的です。法人名義で利用できない&名義変更不可ということは、まず、担当者の名前で契約することは実質難しい。
一生その会社で働く保証もないわけですから、担当者が辞めてしまったら作成したウェブコンテンツは、その担当者の所有物となりかねません。
さすがに現実的ではないため、どうしても代表者名で契約するという必要があります。
法人でロリポップ??
という不毛な議論は一旦ここでは無視して考えます。
代表者個人名義で契約しているレンタルサーバーでも、将来的にいくつもの障害が出てくることがあります。
事業譲渡が難しくなる
まず、簡単に事業譲渡をすることが難しくなります。
サーバー内のデータを移行する方法であれば問題なくても、サーバー含めてすべて売却や譲渡することは困難です。ポータルサイトなら稼働が一時ストップしてしまいます。
法人名義なら株式すべてを売却や譲渡し、サーバーとデータごと譲ることができます。
それが個人名義だと複雑な問題になってきます。
相続が難しい
さらには、代表者が何かの理由で亡くなった時。
個人名義だと相続でとても複雑な問題が起きてきます。
法人名義であれば、引落し口座や契約名義も、スムーズに解決できることが多くなりますが、個人所有の資産となるものは相続が難しくなります。
ただでさえ、アカウントの譲渡ができない禁止項目が追加されています。問題をクリアするためには、株式(法人)の譲渡か事業の引継ぎのみです。
ウェブは立派な資産収入として構築していけるものですので、その契約者が無くなったら終了・・というのはあまりに寂しいものです。
- 名義の変更ができない
- ロリポップアカウントの譲渡ができない
- 個人名義での契約しかできない
このような条件を提示されてしまったら、中長期的にウェブを構築していこうと考えている法人やそれに近い団体は、一気に利用することを辞めてしまうことも考えられます。
今回の法人名義対応にした背景は、このような問題があって、問い合わせが殺到したということも考えられます。前回の利用規約の改定から、あまりに早い追加の改定でした。
ロリポップの法人契約
9月16日よりロリポップ法人名義が可能という利用規約の改定です。
ただし、一部条件があるようです。
当然ですが、これまで法人名義の契約は出来なかったため、ユーザーのすべてが個人名義での利用をしているはずです。
そして、現在のアカウントを法人に変更することはできないようです。
法人名義で契約するためには、新規でアカウントを取得する必要があります。
また、「日本国内に登記している法人のみ可能」ということになります。
個人事業主の屋号や任意団体などの名前だと契約できないようです。
学校(教育)関係のサイトは厳しいですね。
公立の学校がロリポップでサイトを運営するかどうかは疑問もありますが、仮にそうだとしたら・・・国の名義でしょうか・・・?さすがに校長先生の名前で契約するわけにもいかないですし。
私立といえど、スポーツ関係の保護者会(野球やサッカーなど)のサイト運営は、いろいろと問題がクリアできないところも多く、難しくなってきそうですね。
このように考えると、個人利用で細々とやりつつ、規模が大きくなりそうだなと思ったら他サーバーへ移行という流れが、現段階においては一番ベストだと感じます。
もしくは、セカンドサーバーとしての利用です。
サイト規模が大きくなって、アクセスが増えるようなら、ページの読み込みが遅いというメモリの問題もありますし・・・。
サーバー初心者が利用する場合や負荷が大きくかかるサイト運営以外なら、安く利用できるロリポップサーバーは魅力的な面も多いです。
なんて言ったって、最上位プランでも月額500円~ですから。
■ロリポップ!レンタルサーバー(月額100円~)